代表的な宇宙輸送システムであるスペースシャトルが初飛行したのは1981年4月12日のことです.以来,スペースシャトルは20年以上にわたって地上と宇宙を往復しており,近い将来,次の世代の宇宙輸送機システムと交代しなくてはならないのが現状です.これまで日本としても,H-2型を主力機として開発し,宇宙での物質の補給や回収の手段となるHOPEも研究されてきました.また米国同様,日本においても「将来どのような宇宙輸送システムを何年代を目標に持つべきであろうか?」という命題に対して一般社会から受け入れられる明確で魅力ある回答を出さなければいけない時期に来ていると考えられます.
RLV (Reusable Launch Vehicle)グループ研究チームでは,現在の宇宙利用を阻害している宇宙輸送の高コストを打開する,日本として研究・開発する際の次世代宇宙輸送機システムの検討を目的として活動しています.具体的にはRLVに関する基礎知識の習得(飛翔体の力学、打ち上げ、空力加熱など),各国の現状把握,飛行形態・使用エンジンなどについての検討,NASAの行った次世代宇宙輸送機システムの検討書(Access
to Space Study)から知見を得ることを行っています.
研究成果は,研究室内部のセミナーにおいて発表します.オープンなセミナーですので,興味がある人は,いらしてください.