公開ソフトウェア

② 散布図行列可視化ツール「iSPM」
(interactive Scatter Plot Matrix)

設計最適化問題では,実用的な設計問題になるほど,設計基準である目的関数だけでなく設計パラメータの数(次元)が多くなっていきます.取り扱うデータの次元が多くなると,一度に可視化することは難しく,設計に役立つ情報を見つけ出すためには一般に試行錯誤が必要です.多次元データの可視化手法の一つに,複数の散布図を並べて表示する散布図行列(Scatter Plot Matrix, SPM)があります. iSPMでは,この散布図行列を高速に描画し,ズームイン,ズームアウトだけでなく変数の並べ替え,表示範囲の絞込み,評価値に基づいた色づけなどの操作をインタラクティブに行うことができます.他の多くの可視化ソフトウェアでも散布図行列を使うことはできますが,iSPMではシンプルに(1)サンプル数が多い場合でも高速に描画できること,(2)インタラクティブに様々なプロパティの修正が行えること,に重点を置き,設計検討をストレスなく行えることを目指しています.

iSPM
図1 iSPM

主な特徴

ストレスのない高速な描画

データを読み込むと,対角線上に変数名,上三角形部分に散布図,下三角形部分に相関係数となる散布図行列が表示されます.マウスホイールによるズームイン・ズームアウト,右ボタンドラッグによる上下左右の移動をストレスなく行うことができます.興味のある散布図があればそこにすばやくズームインし,興味のある変数があれば,ラベルをドラッグするだけで並べ替えることができます.

iSPM
図2 ズームイン

iSPM
図3 変数の並べ替え

詳細情報の表示

プロットをマウス左ボタンでダブルクリックすると、そのプロットの追加情報が表示されます.あらかじめ設定しておいた画像ファイルをアニメーション表示させることもできます.アニメーション操作は「リセット」,「コマ戻し」,「逆再生」,「停止」,「一時停止」,「再生」,「コマ送り」および再生速度の変更ができます.

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図4 図詳細情報の表示

注目しているデータの強調表示

マウス左ボタンでドラッグすると,複数のプロットを選択することができ,選択されたプロットはハイライト表示されます.この時,すべての散布図でハイライト表示されるため,各散布図内の位置をすばやく把握することができます.また,ある変数に注目したい場合にその変数に関係する散布図,相関係数をハイライト表示することも可能です.

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図5 ハイライト表示

その他の機能については,付属のドキュメントを参照してください.
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